マットレス工法
マットレス工法とは、表層処理工法の一つで、軟弱地盤上に建設する盛土や構造物の基礎の不等沈下・すべり破壊の防止や、
道路・鉄道の路床・路盤の強化および工事用車両のトラフィカビリティの確保等を目的とする工法です。
ジオテキスタイルで、良質な土、砂、砂利または砕石等を拘束し、盤状で剛性のある構造体を成形し、 軟弱な基礎地番の表層もしくは基礎部に設置することによって、基礎地盤を補強します。
ジオテキスタイルで、良質な土、砂、砂利または砕石等を拘束し、盤状で剛性のある構造体を成形し、 軟弱な基礎地番の表層もしくは基礎部に設置することによって、基礎地盤を補強します。
- 機能
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- 軟弱地盤と置換材(中詰め材)の分離および混濁防止
- 置換材(中詰め材)のせん断防止と側方流動の防止
- 上載荷重を全面に広く分散させる応力分散効果による不等沈下防止
- 特長
- マットレ工法の特長は、補強領域の一体化を効果的に発揮させることにあります。 下図に示すようにジオテキスタイルの敷設密度を高めれば、ジオテキスタイルと基礎地盤との一体化が促進されます。 一方、マットレス工法はジオテキスタイルによって中詰め材を強制的に拘束することで、一体化を図るものです。
- ジオテキスタイルの規格(例)
- 設計
- 帯状基礎(載荷幅B)の下に設置する場合のマットレスの必要厚さおよびジオテキスタイルの必要引張強度Tを求める。
- マットレス工法施工実例
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軟弱地盤工法 スタビランカ
- 概要
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スタビランカは、主方向に超高強度ポリエステル繊維を使用したジオテキスタイルです。
単位幅あたりのたて糸の本数を多くした特殊織り構造で、透水性を損なわずに構造的伸びを抑え、永久構造物の地盤を支えることを可能にしました。
- 特長
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- 道路盛土などの永久構造物の地盤補強に使用できます
- 耐候性、耐薬品性、耐寒・耐熱性および透水性に優れています
- 柔軟で軽量であるため、施工性に優れています
- 適用例
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- 軟弱地盤上の盛土補強
- マットレス工法(構造物基礎の包み込み補強)
- 盛土の補強
- 品番/規格
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品番 幅
(m)質量
(g/m2)引張強さ
(kN/m)伸び率
(%)標準 マットレス工法用※1 150/45 150ML 4.8 300 150 10 200/45 200ML 4.8 400 200 10 300/45 300ML 4.8 550 300 10 400/50 400ML 4.8 700 400 10 600/50 - 4.8 1050 600 10 800/100 - 4.8 1400 800 10 1000/100 - 4.8 1800 1000 10 - ※引張強さ、伸び率はいずれも主方向(たて)を示します
- ※長さについては、各営業店にお問い合わせください
- ※質量は参考値です
- ※1 マットレス工法用に加工した品番です
- 施工事例
軟弱地盤工法 フォートラック
- 概要
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フォートラックは、緩勾配盛土または急勾配盛土や軟弱地盤の表層処理用に開発された盛土・地盤補強用ジオテキスタイルです。
高強力ポリエステル繊維で形成された格子状編物に樹脂コーティングを施し、低伸度で高い引張力を実現しました。
- 特長
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- 土との摩擦特性に優れ、盛土を強力に補強します
- 耐候性、耐薬品性、耐寒・耐熱性に優れています
- 耐衝撃性が高く、重機による転圧や盛土材のまき出しでの損傷が抑えられます
- はさみやカッターなどで簡単に切断でき、巻きぐせや折りぐせもつかず施工が容易です
- 軽量で柔軟性に富み、地盤への追従性に優れ施工も容易です
- 適用例
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- 緑化急勾配盛土の補強
- 擁壁・橋台背面敷設による裏込土圧の軽減
- 緩勾配盛土の補強
- 軟弱地盤の表層処理
- 品番/規格
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品番 目合い(mm) 幅(m) 長さ(m) 品質管理強度(kN/m) 伸び率(%) 製品基準強度(kN/m) クリープを考慮した設計引張強さ(kN/m) 35/20-20 23×22 2.45 50 35×20 12.5×12.5 32 20.8 55/30-20 23×25 2.45 50 55×30 12.5×12.5 50 32.5 80/30-20 23×24 2.45 50 80×30 12.5×12.5 72 46.8 110/30-20 23×22 2.45 50 110×30 12.5×12.5 100 65.0 ※ 目合い、品質管理強度、伸び率は、いずれも「たて×よこ」を示す